「2025年の崖」
今回、iTestでは6年前に開発した文書管理システム「Secure文探」をベースに、
2024年1月1日より施行された「改正電子帳簿保存法」(以下、電帳法)に対応した製品
「Secure文探/Light」を2022年の12月20日付けでリリース致しました。
その後、様々な機能を拡張して、現在では、文書管理システム分野でトップクラスのコスパの高い製品に成長致しました。
この「Secure文探」、「Secure文探Light」は公益社団法人日本文書情報マネージメント協会(JIIMA)に2022年2月上旬に登録申請して、
同年7月28日に無事に電帳法「電子取引ソフト法的認証」を取得しております。
この認証を取得することにより、電子取引ソフト法的要件を満たしている(厳密には電帳法第10条の要件を満たしている)ことが公的に認証されるとともに、
JIIMA認証ロゴを使用することが認められました。
昨今、企業活動の各分野においてデジタルトランスフォーメーション(DX)が急速に進展しています。
このDXの潮流は、サステナビリティ経営へのシフトとも相まって、経理分野に於いても避けられない重要な課題になっており、
当社の文書管理システムの「Secure文探」、「Secure文探Light」がその一助になれば幸いです。
2018年に経済産業省が公開したDXレポートによれば、現在、デジタル技術を活用して新しいビジネスモデルを作り出すことがあらゆる産業に求められています。
そこで足かせとなっているのが、「複雑化・老朽化・ブラックボックス化した既存システム=レガシーシステム」です。
その代表例が、世界一のERP(Enterprise Resource Planning)システムのドイツのSAP社が開発・販売している企業向けの業務システムです。
SAP社は、ERPシステムを世界中の大企業向けに提供しており、2019年時点で世界190か国の約440,000社が導入しております。日本国内でも3,000社以上の企業がSAPを導入しており、
これらのレガシーシステムをそのまま放置したままにすると、日本企業はデジタル競争の敗者になるだけでなく、最大12兆円/年という膨大な経済損失が生じると警鐘を鳴らしています。
2025年までにシステム刷新を集中的に推進する必要があります。これが「2025年の崖」です。
2021年に発表されたDXレポート2.1によれば、DXを推進する上で、すべての日本企業は「危機感のジレンマ」「人材育成のジレンマ」という2つのジレンマ、
ITベンダー企業はさらに「ビジネスのジレンマ」を抱えていると言われています。
ITベンダー企業は、ユーザー企業による内製化を支援すれば、売上規模が縮小するかもしれないからです。
しかし、そうならないためには、ユーザー企業とITベンダー企業は、互いに協力し合って、新たなビジネスモデルや付加価値を作り出さなければなりません。
言うなれば「共創」の時代に入りました。
「共創(co-creation)」とは、相手との関係性によって、単に売り手と買い手だけの関係ではなく、「双方向の関係」「共有の関係」「提携の関係」を通じて、
オープンな関係を構築してアイデアを出し合う取り組みが求められることです。
2024年は、多様なニーズを的確に捉えて新しいビジネスを拡張していきたいと考えております。
今後ともご指導、ご鞭撻ほど宜しくお願い申し上げます。
2024年3月7日
代表取締役社長